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山岳雑誌『岳人』監修 屋久島登山装備ガイド

2020/3/30

登山者なら一度は訪れたい「洋上のアルプス」屋久島を楽しむために、おすすめの装備をご紹介します。

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生命が循環する島、屋久島
海岸から山頂に至るまで最大1,900mあまりの標高差があり、まるで海から突然山が現れたかのような屋久島の地形。この小さな島には、亜熱帯から冷温帯までの植生の垂直分布がみられ、日本の自然植生の縮図ともいわれています。その中に世界最大規模の照葉樹の原生林や、日本の固有種でもある屋久杉の巨木など、世界的にも希少な自然環境を有しており、ユネスコの世界自然遺産に登録されています。


山岳雑誌『岳人』2020年3月号 No.873

特集:2泊3日の屋久島

屋久島の山には、宮之浦岳、日帰り登山、屋久杉、渓谷といったさまざまな楽しみ方があります。行きたい場所をうまく盛り込めば、2泊3日でも十分楽しむことができるのです。 3日間なら土日に1日の休暇を追加したり、3連休を活用すれば、お盆やゴールデンウイーク以外にもチャンスは広がります。もはや屋久島は、遠いあこがれの洋上アルプスではありません。屋久島登山を考えている方、必読の一冊。


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現地山岳ガイドに聞く、装備のポイント

屋久島登山の装備をそろえる上で留意すべきところを、現地山岳ガイドの渡邊太郎さんに教えてもらいました。

わたなべ・たろう …… 東京から屋久島に移住しガイド業に従事。2005年、ガイド会社(株)山岳太郎を設立。山岳太郎ショップ(安房)にて登山道具販売、レンタル業も行う。屋久島山岳ガイド連盟事務局長、屋久島観光協会理事。

雨対策におすすめの装備

ご存知の通り屋久島は雨の島。特に山間部では1年を通じて雨が多く、年間降水量は10,000mmともいわれています。日本全国の平均雨量の5倍以上です。晴天が続きやすいのは梅雨前の5月、台風の影響が少ない10月中旬、11月といわれています。しかし、2019年の5月18日に発生した豪雨災害のようなケースもあるので、降水確率0%でも雨の対策は必要です。
暑い時期に雨が降ることも多いので、雨具は透湿性の高いゴアテックス素材がおすすめです。足元は、雨の中のトロッコ道や濡れた岩盤にも滑りにくいソールの防水トレッキングブーツが安心です。さらに雨具の下にスパッツを履いておくと大雨のときでも靴の中への浸水を防いでくれます。ただ、夏場は少々蒸れやすくなるので、個人的には「ゴアテックス・オールラウンド・ソックス」を使っています。

女性の方は、雨に備えてスカートよりもパンツのほうがいいでしょう。
いつ雨が降るか分からない屋久島の山では、晴天予報時でもパックカバーをつけっぱなしにしています。バックパックとカバーの隙間がポケット代わりにもなり便利です。
意外に役立つのが折り畳み傘。特に長く続くトロッコ道歩きでは、雨具を着て歩くよりも傘をさして歩く方が、夏は熱中症予防にもなり疲れをやわらげてくれます。また、縄文杉付近で昼食をとる際、10名程度のスペースの東屋がいっぱいになってしまうことがあります。雨の中で昼食をとるときにも、傘があると便利です。防水対策はもちろんのこと、蒸し暑くならないような服装を心がけてください。

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トレッキングアンブレラ

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本体150gと軽量で、携行性に優れます。

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ストームクルーザー ジャケット Men's

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ゴアテックス素材で透湿性に優れ、防寒着としても活躍します。

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ストームクルーザー パンツ Men's

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レインウエアは必ず上下セットで用意するようにしましょう。

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アルチプラノ パック 30

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防水性のインナーバッグが内蔵されている軽量バックパックです。

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ジャストフィット パックカバー 30L

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防水性を持たないバックパックを使用する場合は、コンパクトなパックカバーを携行しましょう。

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タイオガブーツ Men's

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防水透湿性に優れるゴアテックス素材と、濡れた路面でも滑りにくいトレールグリッパーのソールを採用しています。

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GORE-TEX ライトスパッツ セミロング

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スパッツも蒸れにくいゴアテックス素材がおすすめです。

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GORE-TEX オールラウンド ソックス

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靴の中が濡れても靴下は濡れずにすむので、泊まりの山行で快適です。

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携帯トイレの積極的使用

登山者が多いコースでは常設トイレも整備されていますが、特に奥岳エリアではトイレがしばらくない区間もあります。登山者が快適に屋久島の山を楽しめるように、携帯トイレの使用を推奨しています。常設トイレの屎尿の搬出費用も問題になっており、費用軽減のためにも積極的に携帯トイレを使用しましょう。島内でも各観光案内所(宮之浦・空港・安房)や登山ショップで購入することができます。山中には携帯トイレ用のブースも設置されています。使用済み携帯トイレは各下山口の回収ボックスに捨ててください。

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使用方法

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①ブースの中には簡易トイレの便座がある。

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②携帯トイレのビニール袋を便座に掛けて用を足す。

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③用を足したビニール袋をチャック付きの袋に入れる。

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④袋は、登山口に設置してある回収ボックスに捨てる。

関連商品

屋久島登山の基本装備

日帰り登山から数日かけての縦走登山まで、組み合わせ次第でさまざまな楽しみ方ができる屋久島の登山コース。まずは基本装備を押さえ、さらに行程によって変わる必要なアイテムを準備しましょう。

ウエア

ウエア選びは「アウターレイヤー」「ミドルレイヤー」「ベースレイヤー」の3層に分けて重ね着することで、ウエアの機能を最大限に発揮するレイヤリングを考えることが重要です。気候変化の大きな屋久島では、こまめに脱ぎ着することでウエア内を快適に保ちましょう。

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レインウエア(アウターレイヤー)


雨の多い屋久島では必須の装備です。ゴアテックスなどの透湿性が高い素材を使用したモデルがおすすめです。防寒着としても活躍します。必ず上下セットで携行するようにしましょう。

行動着・防寒着


行動中のウエアは、体温が上がり汗をかくので通気性と速乾性に優れたアイテム選びが重要です。寒暖差が大きい屋久島の気候に対応できるように、コンパクトに収納でき保温力の高い中綿ウエアや、通気性が高く行動中も着れるフリースなどの防寒着などを、こまめに脱ぎ着して調節できるようにしましょう。

ミドルレイヤー

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さまざまなシーンで快適に行動するための機能性シャツやTシャツ

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ベースレイヤー

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高い吸水拡散性を持ち、汗冷えを防ぐ高機能素材のアンダーウエア

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パンツ

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速乾性が高く、ストレッチ性のあるトレッキングパンツ

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防寒着

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収納性と保温力を両立する中綿入りウエアやフリース

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雨対策のポイント

屋久島のトロッコ道など、風に吹かれにくい平地では傘を使用することで蒸れずに快適に行動できます。また、レインウエアと合わせて防水仕様の帽子を使用することで、広い視界を保つことができます。

バックパック

携行する荷物を雨から守るため、バックパックの防水対策も重要です。モンベルでは、防水インナーバッグを搭載したロールアップシステム搭載モデルやパックカバーを内蔵したモデルをご用意しています。
日帰りならば20~30L、小屋泊登山の場合は30~40L程度の容量が目安です。

ロールアップシステム搭載モデル(防水インナーバッグ搭載)


パックカバー付きモデル

雨対策のポイント

ぬらしたくない衣類やカメラなどは、個別の防水バッグを使用することでさらに安心です。

フットウエア

防水の靴を選びましょう。屋久島のコースは濡れた木の根や岩の上を歩くことも多く、アウトソールが滑りにくいことも重要です。モンベルのトレッキングブーツは濡れた路面でも滑りにくいオリジナルソール「トレールグリッパー」を採用しています。ソックスについては、長時間の歩行でも疲れにくいクッション性を備えたトレッキングソックスを使用しましょう。

雨対策のポイント

スパッツを使用することで、泥や小石が靴に浸入するのを防ぎます。防水靴下を使用することで、水が浸み込まず泊まりの登山でも安心です。

ボトル / リザーバー

行動時間が長くなる屋久島登山では、こまめな水分補給が必要です。チューブを搭載するソフトタイプのリザーバーならば、荷物を降ろさずに効率的な水分補給が可能です。

小屋泊に必要な装備

屋久島の登山ルートに、有人の「山小屋」はありません。いくつかある小屋はすべて管理人のいない避難小屋であり、寝具や食事は自分で用意する必要があります。予約もできないため、混雑時には譲り合って利用しましょう。

スリーピングバッグ・マット

屋久島の山小屋を利用する際はスリーピングバッグが必須です。標高が高く夜は厳しく冷え込むので、夏でも高山に対応する温度域のアイテムを選びましょう。

ライティング


電灯も備え付けられていないので、安全な行動のためにヘッドランプやランタンを持参する必要があります。

クックウエア・食品


クッカーと熱効率の高いストーブがセットになったジェットボイルは収納性も抜群です。

テント泊に必要な装備

屋久島では自然環境を守るため、指定地以外でテントを張ることは禁止されています。ハイシーズンには小屋が満員になることもあるので、体力に余裕のある方はテント泊の準備をしておくことがおすすめです。
テントをはじめとするすべての装備を担ぐには、50L以上のバックパックが必要となります。

テント

バックパック(50L以上)

屋久島登山に役立つ情報

島へのアクセス

飛行機の場合
屋久島空港まで直行便が運航
・大阪伊丹空港から約90分(1日1便)
・福岡空港から約65分(1日1便)
・鹿児島からは約40分(1日5便)
船の場合
新幹線で鹿児島中央駅、飛行機で鹿児島空港などを利用し、鹿児島港から宮之浦港または安房港へ運航
・フェリーで約4時間(1日1便)
・高速船で1時間45分~2時間50分(1日7便)

モンベル 鹿児島店

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屋久島に最も近いモンベルストアです。鹿児島港から徒歩15分の好立地にあり、屋久島に行く前に立ち寄ることが可能です。アウトドア用品の買い足しなどにご利用ください。飛行機に持ち込むことができないガスカートリッジもこちらで購入いただけます。
店舗情報はこちら

フレンドアイランド 屋久島

屋久島は、モンベルクラブ会員さまがさまざまな特典を受けられる「フレンドエリア」に登録されています。エリア内にあるフレンドショップで、モンベルクラブ会員優待サービスが受けられます。屋久島の自然をより深く、より安全に楽しむための山岳ガイドショップもたくさん登録されています。屋久島へお出かけの際にぜひご利用ください。

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太古からの自然と、そこで暮らす人々の文化をエコツーリズムで体感
鹿児島県本土から南へ約60kmの洋上に位置し、日本百名山「宮之浦岳」が中央にそびえる屋久島。標高2,000m近い山々があるため亜熱帯から亜寒帯の植物郡を見ることができます。世界自然遺産・ラムサール条約・ユネスコエコパークに同時登録されている日本で唯一の地域です。

アクティビティ&見どころ

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九州最高峰を目指す、宮之浦岳登山
日本百名山のひとつであり、九州最高峰でもある宮之浦岳へは各方面から登山コースがあります。宮之浦岳をはじめとして、"洋上のアルプス"と呼ばれる屋久島には標高1,500mを越える山が11座あり、バラエティに富んだ登山を楽しむことができます。

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神秘の巨木、縄文杉に会いにいこう!
屋久島のシンボルである縄文杉を目指すコース。荒川登山口から約8kmのトロッコ道を歩き、約3kmの登山道を登ります。道中、中から見上げるとハート型の空が見えるウィルソン株や仁王杉、大王杉、夫婦杉などの屋久杉が見られます。

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屋久島の豊かな森が育む美しい滝・川・海でのアクティビティで心を癒やそう!
沢登り、キャニオニング、カヌー・カヤック、 SUP、シュノーケリング、ダイビング、釣りと、屋久島の絶景を満喫しながら遊べるスポーツが満載。エコツアーガイドと一緒なら初めてでも安心です。

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世界有数のアカウミガメ産卵地 永田いなか浜
ラムサール条約湿地に登録されている永田いなか浜では、永田ウミガメ連絡協議会によるうみがめ産卵の観察会を行っています。
期間:5/1~7/31
※観察会では事前にレクチャーを受ける為の予約が必要です。
【永田ウミガメ連絡協議会】TEL:0997-45-2280

フレンドショップ

屋久島では以下の施設が「フレンドショップ」として登録されており、モンベルクラブ会員さまはメンバーズカードを提示することで優待が受けられます。特典内容はそれぞれのフレンドショップページをご確認ください。

ツアーガイド・体験

飲食店・ショップ

宿泊施設

M.O.C.(モンベル・アウトドア・チャレンジ)で行く屋久島トレッキングツアー

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日本全国のフィールドで、アウトドアイベントを開催する「M.O.C(モンベル・アウトドア・チャレンジ)」。屋久島では、モンベルおすすめの現地ガイド案内のもと、宮之浦岳から縄文杉を経て白谷雲水峡まで縦走を楽しむプランや、トレッキングとカヤックを満喫できるプランを開催しています。
屋久島の現地集合ツアーはこちら

モンベルストアで店内セミナー「屋久島の歩き方」を開催!

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モンベルストアスタッフが、屋久島で登山を楽しむのに適した服装や装備をご紹介します。そのほか、みなさまの疑問や心配にもお応えします。参加費は無料。ぜひお気軽にご参加ください!
店内セミナー「屋久島の歩き方」について

安全登山のために

体力とコース、スケジュールをきちんと把握し、余裕のある登山計画をすることが大切です。登山行程のイメージができると適切にペース配分できるのでバテの防止につながり、トラブル時にも冷静に対処することができます。

登山届けの提出

滑落や道迷いなど、山中で救助が必要になった時、登山届が提出されていればある程度の行動範囲が特定できるため、救援捜索を的確に行うことができます。
●登山届入手先及び提出先
屋久島警察署 住所:屋久島町安房304-42、TEL:0997-46-2110
屋久島町役場宮之浦支所 住所:屋久島町宮之浦1593、TEL:0997-42-0100
屋久島町役場尾之間支所 住所:屋久島町尾之間157、TEL:0997-47-2111  
その他 島内の交番/空港/港/各観光案内所/船内/屋久島世界遺産センター/屋久島観光環境文化村センター/淀川登山口/荒川三叉路/荒川登山口/白谷雲水峡登山口/民宿など宿泊施設

安心と一緒にでかけよう ~選べる2タイプの傷害保険~

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モンベルでは、みなさんに安心してアウトドアを楽しんでいただくために選べる2タイプの傷害保険をご用意しています。傷害総合保険は保険開始日の30日前から前日まで、国内旅行傷害保険は保険開始日の30日前から当日(ご出発前)までお申込みいただけます。(お支払いはクレジットカードのみとなります。)
モンベルクラブ会員の方は、保険料の3%のメンバーズポイントを付与します。※1,500ポイントを上限とします。

取扱代理店:株式会社ベルカディア
引受保険会社:AIG損害保険株式会社
傷害保険について

ご留意事項

●本ページで紹介している装備は、春から秋の山行を想定した一例です。積雪時は本格的な雪山用の装備が必要です。
●登山経験に不安のある方は、登山経験者に同行する、ガイドツアーを利用するなど、経験者と一緒に行動することをおすすめします。

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