天然の吸湿発熱素材から独自の高機能化学繊維まで豊富なラインアップ
素肌に直接触れるアンダーウエアは、冬のフィールドでの体温維持に重要な役割を果たすアイテムです。大切なのは「暖かさ」だけではなく、「汗冷え」を防ぎ、「保温力」を持続させること。そして、用途に応じて最適な「素材」や「厚み」を選ぶこと。モンベルでは、あらゆるアクティビティに対応する豊富なラインアップで、冬のアウトドアシーンをサポートします。
モンベルがおすすめする冬のアンダーウエア素材
天然繊維 「スーパーメリノウール」
<低温下での長時間のアクティビティに>
着た瞬間から暖かく、保温力が持続する天然の吸湿発熱素材
化学繊維 「ジオライン」
<ストップ&ゴーを繰り返すアクティビティに>
脅威の速乾性と保温力を備えた独自の高機能化学繊維
モンベルが考える理想的なアンダーウエアの要件
アウトドアフィールドにおける、快適性・機能性・安全性を追求し続けてきたモンベルでは、日常生活とは異なる発汗量や、予測できない天候の変化に対応できる“究極のアンダーウエア” を提案しています。
暖かさが持続する
アウトドアフィールドでは、予測できない天候の変化や、山の標高差による外気温の変化に対応するアンダーウエアが求められます。
繊維には、汗などの水蒸気を吸収すると熱を発生させる性質(吸湿発熱)があります。この特性を生かした発熱繊維が多く開発されていますが、他のどんな発熱素材と比較しても卓越した発熱量を誇るのが、モンベルのスーパーメリノウールです。
繊維間にデッドエア(断熱層としての動かない空気)をたっぷりと保持することにより、体温を逃がさず暖かさを持続させます。
汗冷えを防ぐ
暑い時期でも行動時の発汗により汗冷えが起こります。保水したままのアンダーウエアを着続けていると、体温が奪われ、汗冷えの原因となります。そのためアウトドアでは、汗冷えを防ぎ、体力の消耗や不快感から体を守ることが重要なポイントとなります。
繊維表面にあるスケール(うろこ状組織)が肌と水(汗)が直接触れるのを防ぐため、濡れても冷たく感じにくくなっています。
驚異の吸水拡散性を備え、汗を即座に拡散させ、乾かします。水分の保持を最小限に抑え、ウエア内を常にドライに保ちます。
においを抑える
優れた防臭効果を備え、快適な着心地が持続します。発汗量が多い場面でも安心して着用できます。
高い吸湿性を持つウールが、においの成分を吸着し、においを抑えます。
繊維に銀イオンを発生させる成分を練り込み、制菌加工を施しています。発生した銀イオンは、においの原因となるバクテリアを減少させます。
商品ラインアップ
スーパーメリノウールの生地バリエーション
薄手(ライトウエイト)
薄手ながら高い保温性を持つモデルです。レイヤリングに最適で、一年を通して幅広く活躍します。
[素材]ウール92%+ナイロン8%
中厚手(ミドルウエイト)
程よい暖かさと優れたストレッチ性を備え、日常からスノースポーツまで活躍します。
[素材]ウール100%
厚手(エクスペディション)
モンベル独自のテクノロジーで作り上げた、極寒地にも対応する最高の保温性と速乾性を併せ持つハイブリッド・アンダーウエア。
[素材]ウール79%+ポリエステル18%+ナイロン2%+ポリウレタン1%
ジオラインの生地バリエーション
薄手(ライトウエイト)
軽量で速乾性に優れているので、寒い季節の激しく汗をかく運動や夏場のウォータースポーツなど、オールシーズン活躍する汎用性の高いモデルです。
[素材]ポリエステル100%
中厚手(ミドルウエイト)
適度な保温力を持ち、素早く汗を吸水拡散して素肌を常に乾いた状態に保ちます。登山やツアースキーなど、行動と休憩を繰り返すアクティビティに最適。一年を通して活躍します。
[素材]ポリエステル100%
厚手(エクスペディション)
厳寒地での着用を前提に保温性を重視したスノーシーズンに最適なモデルです。三層構造のふっくらとした空気層が暖かさを逃しません。
[素材]ポリエステル100%
エキスパートのアンダーウエア選び
厳しい自然環境下で活動するアウトドア・アクティビティのエキスパートたち。最大限のパフォーマンスを発揮するために、彼らがアンダーウエアに求めるものとは?
山岳ガイド 廣田勇介
肌に直接触れるアンダーウエアは、体質や運動の種類によって好みが分かれるものです。天然素材と化学繊維、それぞれに特徴はありますが、基本的には肌にあったものを選ぶことが何よりも大切。ただ、店頭で試着したとしても、運動後に受ける印象は異なるので、まずは一般論としてそれぞれの特徴を把握する必要があります。
私が選ぶ基準は、着替えをせずに夜も眠るのであれば天然素材、日帰りならば化学繊維となります。現在はどちらの素材も改良が進み、どのような運動をしても、ウールのチクチク感や化学繊維の静電気などの不快感がなくなっていきています。ただ、理由はわかりませんが、天然素材のほうが安眠できるような気がしています。日帰り山行が頻繁にある時は、洗濯後の乾きの早さなどから化学繊維を選んでいます。
三種類の厚みの中で、夏はライトウェイト(薄手)、沢登りやそれ以外の季節ではミドルウェイト(中厚手)を使用しています。個人的にエクスペディション(厚手)は日本国内では肌着として着用する機会はあまりありませんが、ミドルレイヤーのような使い方もできますし、ゲレンデスキーなどリフトを乗車している時なども冷えにくいので重宝します。
廣田勇介(ひろたゆうすけ)
1977年生まれ。日本山岳ガイド協会認定ガイド。日本雪崩ネットワークプロフェッショナルメンバー。
日本やカナダなどでガイド活動を行う傍ら、世界中の高峰からの山岳滑降を行っており、山岳カメラマンとしても活躍中。
http://www.yuske.net/
山岳ガイド 青木倫子
寒さが早く訪れる大雪山をフィールドにする私の冬の生活では、山での行動と共に、日常でもアンダーウエアを着用しています。着用時間が長いので、肌にやさしい天然素材のスーパーメリノウール、そして動きの多い時でも少ない時でも、レイヤリングによって体温調整がしやすいミドルウエイト(中厚手)を愛用しています。
私の冬の一日は、動きの多いアシュタンガヨガでのウォーミングアップから始まります。スーパーメリノウールのストレッチ性と自然な発熱性が好きで、ヨガでも愛用。そして、そのままスキーパンツを履き、日中は-20℃を下回ることもある大雪山でスノーシューやバックカントリースキーをします。その時も心地よいあたたかさを保ってくれます。活動が終わり温泉に浸かった後も、肌触りのよいスーパーメリノウールに着替え、そのまま就寝。冬はそんなシンプルな一日の繰り返しです。長時間の着用や発汗量が多い際でも、臭いも気にならず、洗濯も簡単です。
ジオラインのミドルウエイトも、季節を問わず活躍してくれます。速乾性に優れ、適度な保温力をキープしてくれるため、夏は登山で、冬はラッセルが多くなりそうな日やゲレンデでのスキー練習時に着用。そして、荷物を多く持っていけない旅先でもジオラインの速乾性が役立ちます。暑い時は体をドライに保ち、寒い時は暖かく、大変“気が利く”アンダーウエアとしておすすめです。
青木倫子(あおきみちこ)
1977年生まれ。カナダ・カルガリー大学在学中に、登山やクライミングを始める。帰国後、大雪山連峰・旭岳の麓にある東川町に移住。旭岳パークレンジャーの仕事を経て、2008-10年、青年海外協力隊としてケニア・アバデア国立公園にて環境教育隊員として活動。帰国後、ガイドを目指し、北海道バックカントリーガイズのガイドアシスタントを経て、2014年大雪山登山ガイドオフィス「Mountain Flow」立上げ。2018年に生まれ育った札幌(手稲)に拠点を移す。ガイドとして、人と自然と関わることをライフワークとする。
http://mountain-flow.com/
冒険家 関口裕樹
一見地味な印象のあるアンダーウエアですが、肌に直接触れることを考えるとその機能によって体のコンディションは大きく変わってくると思います。
私が舞台にしているのがマイナス50℃にもなる厳冬期の北極圏、そこで重要なのが汗の処理でした。全ての水分が凍りつく北極では、汗で濡れたままのアンダーウエアを着ることは即「低体温症」に繋がります。そこで汗を素早く乾かすことを重視して、速乾性に優れたジオラインEXP.を使用しています。そして極寒の北極ならではのレイヤリングですが、更に暖かさも求めて、その上に保温性の高いスーパーメリノウールEXP.を着用。アンダーウエアのレイヤリングです。その感想としては「抜群に暖かい」の一言に尽きます。行動中マイナス20℃程度であれば、この上にアウタージャケットを着れば十分。さらに気温が下がればミドルレイヤーとしてフリースを着込み体温調節を図り、寒くなくかつ汗をかき過ぎないように工夫しています。
ジオラインの速乾性とスーパーメリノウールの保温性は、僕の冒険には欠かせない存在です。
関口裕樹(せきぐちゆうき)
山形県出身。高校時代に冒険家に憧れ、卒業後就職せずに冒険の道へ。これまでに気温がマイナス50℃近くなる極寒の厳冬期北極圏や、気温がプラス50℃にもなる真夏の砂漠デスバレーの人力踏破などに挑み、国内外を徒歩で5千km、自転車で3万5千kmを踏破。近年は北極を舞台に冒険を続け、2016年にはそりを引いて北極海氷上450kmを単独徒歩踏破。現在は厳冬期極北カナダを舞台に、4年に及ぶ壮大な冒険計画に取り組んでいる。
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