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暮らしの中の防災 ~アウトドアの知識をいかす~

2016/1/9

「天災は忘れた頃にやってくる」とは、寺田寅彦さんの有名な言葉ですが、災害を忘れずに暮らすことは、地震や台風といった自然災害の多い日本で生きる一つの知恵といえるかもしれません。いたずらに恐れるのではなく、毎日の暮らしやアウトドアでの遊びを通して、普段から防災に役立つ経験や知識を積み重ねることを目指しましょう。
野外でのたき火・料理・水の調達・トイレなどは、ひと昔前なら、誰もが暮らしの中で当たり前にしてきたことです。今はインフラが整い、生活が便利になったため、いざというときにも役立つ経験や知恵を、日常生活の中で得る機会は減りました。それでも、知っておくだけ、あるいは一度経験しておくだけで、二度目以降は少しでも落ちついて行動できるはずです。天災は忘れてはならない存在です。

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災害発生直後に自分の身の安全を確保し、命を守るステージを、「1次避難」と呼びます。その後、ライフラインが復旧するまでの間、避難所や野外で生活を送るステージを「2次避難」と呼んでいます。

ある日、突然襲ってくる災害。その時、自宅にいるか、外出しているか。起きているか、寝ているか。家族は一緒か、別々か。どのような状況であれ重要なことは、“まずは自分の身を守る”ことです。起こりうる災害の種類や被災状況は、居住地域、家屋の種類、家族構成などによって異なるが故に、自分の身に何が起こりうるかを、一人ひとりがあらかじめ考えておくことが重要です。大切なことは、「あわてずに、身の安全を確保」することです。

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頭を保護し、大きな家具から離れる

丈夫な机の下など、安全な場所に逃げ込む

あわてて外へ飛び出さない

火を消せるのであれば消す

(身を守ることが第一なので、無理はしない。地震発生時、ガスの供給が自動的に止まる設備もあります)

扉を開けて避難路を確保する

(地震で建物がゆがみ、開かなくなることがあります)

1次避難時に役立つアイテム

ホイッスル

自力で脱出できない場所に閉じ込められてしまったとき、少しでも早く気付いてもらうにはホイッスルが役立ちます。大声で叫ぶより体力を消耗しません。災害時は、ヘリコプターや重機の音で、人の声はかき消されてしまいます。


ヘッドランプ、小型ハンドライト、ランタン

避難時に明かりは欠かせません。夜間はもちろん、昼であっても場所によっては停電により暗い中での避難を余儀なくされます。明かりは常に持ち歩きたいもの。懐中電灯より、両手が自由になるヘッドランプがおすすめです。また、太陽光によって発電・充電できる小型ハンドライトは、電池の心配がなく安心です。


ソーラーパワー・バッテリーチャージャー

太陽光さえあれば、携帯電話やスマートフォンの充電が行えるため、電源が確保できない状況下で役立ちます。アウトドア・アクティビティでは長期縦走登山やロングツーリング時にもあると便利なアイテム。


これもあると安心!

防災に役立つハンドブックや体温の低下を防ぐエマージェンシーブランケット、避難・災害情報を収集するために必要なハンドチャージラジオ、そして突然の雨から身を守る超コンパクトレインウェアなど。いずれもコンパクトで携帯性に優れています。また、1次避難に必要な最低限のアイテムがセットになったエマージェンシーポータブルセットもおすすめです。

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災害発生直後の「1次避難」で自分の身の安全を確保した後、ライフラインが復旧するまでの間が「2次避難」となります。避難所や野外で生活する際に重要となるポイントをご紹介します。

避難する場所

災害により自宅や職場に損壊が生じた場合や、河川の氾濫・土石流・津波などの危険が迫っている場合は、適切な場所へ避難する必要があります。避難所に関する情報は、自治体が、インターネットやパンフレットなどで公表しています。

国土交通省が運営する、「ハザードマップポータルサイト」 : http://disapotal.gsi.go.jp/


上記のサイトでは、日本中のハザードマップを閲覧することができます。身の回りでどんな災害が起こりえるのか、調べることが可能です。
ハザードマップは参考として使用し、起こりえる全ての災害と危機を想定し、それぞれの地域や家族に合った避難経路と避難場所を確認しておくことが最も大切です。

避難所には、火災の延焼などの危険から身を守るための広い空間としての避難所(避難地)と、生活ができる建物としての収容避難所があります。自宅や職場の近くの、どこにどのような種類の避難所があるかを、あらかじめ調べておきましょう。また、安全に避難所にたどり着くために、土砂崩れが起きそうな場所は通らないことや、ブロック塀には近付かないなどの注意も必要です。実際に歩いて周囲の状況を確認しておきましょう。

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避難生活

学校や公民館などの収容避難所での避難生活の様子が、テレビなどでよく放映されます。しかし、状況によっては、収容避難所での生活を選べないことや、空きがなく避難所に入りたくても入れないことがあります。そのようなとき、「テントで生活する」という選択肢があると、最低限、眠る場所は確保でき、気持ちに余裕が生じます。

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避難所暮らしでよいことは、食料や日用品の配給を受けやすいこと、情報を得やすいことです。一方、テント生活の場合は、配給を受けられない場合もありますが、プライベート空間を確保できる良さがあります。
自宅で介護している家族がいたり、ペットがいる家庭は、避難所生活を選びにくい場合もあります。自分の状況に合わせた2次避難のスタイルを想定し、食料を十分に備蓄しておいたり、テントを用意しておくなどの準備をしておくと安心です。
避難所生活者以外にも支援物資を配るかどうかは、避難所運営者の裁量によることが多いようです。テント生活者や在宅避難者は、周囲の人とグループを作ることで、支援物資配布先として、自衛隊・自治体・ボランティア団体に認識されるようにもなります。避難生活では、早い時期から周囲の人たちとの協力体制を築くことも重要です。

避難生活で役立つアウトドアアイテム

どのような避難生活を送るにせよ、しっかりと睡眠をとり、健康を維持し、日々の活力を得ることが、非日常を乗り越える上でとても大切です。十分な睡眠をとるために役立つアウトドア用品をご紹介します。

寝袋とマット

アウトドアで使う寝袋とマットは、災害時に非常に役立ちます。布団に比べて軽量・コンパクトなので、持ち運びが楽でスペースもとりません。特に、冬の避難生活では、地面からの冷気を遮断しないことには、寒くて眠れません。冬山などの過酷な環境下で快適に睡眠がとれることを商品コンセプトとするマットは、避難所でも心強いアイテムとして活躍します。また、クッションとしての役割も果たしますので、体育館や教室のような硬い床では、大変重宝します。便利で快適な寝袋とマットではありますが、使い慣れるまでは「快眠」とまではいかないかもしれません。キャンプに行ったり家で使ってみたりして、少しずつ慣れていきましょう。

軽量・コンパクトで保温性に優れたダウンモデル



商品名の#番号が小さいほど中綿量が多い=暖かい

保温性と優れた速乾性を併せ持つ化繊綿モデル



商品名の#番号が小さいほど中綿量が多い=暖かい

子どもにも扱いやすいモデル



地面からの冷気を遮断するマット



ウレタンフォームタイプ、エアマットタイプ、エア注入不要のポリエチレンタイプがあります

こんな使い方も

モンベルのマットや寝袋は、つなげて使うことができます。封筒型をした「ファミリーバッグ」と、右側ジッパー・左側ジッパーの両タイプがあるモデルが、ジョイント可能の寝袋です。サイドジッパーで2枚をつなぐと、2倍の大きさのスリーピングバッグになるので、寝袋なのに添い寝が可能。ひとりで寝られない小さな子も、これなら安心です。マット・枕は四隅のトグルで接続します。

非常時も、普段も役立つジオライン・アンダーウェア

大きな災害に遭遇すると、着替えがしづらかったり、替えの下着がいつ手に入るかわからなかったりというような、不安な日々を過ごさなくてはなりません。とくに女性にとって、そのような状況はつらいもの。そんなとき、アウトドア用に開発された高機能下着を着用していれば、不安な気持ちが少し和らぐかもしれません。

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ジオライン・アンダーウェアの特徴 】

● 最大の特徴は、すぐに乾くこと。汗をすばやく吸い上げ、生地表面に拡散するため、濡れて冷たい思いをすることはありません。
● 洗濯をしてもすぐに乾きます。へたりにくく長もちし、少ない枚数で着回せるので、被災後の限られた生活では大変重宝します。
● “制菌・防臭”。長時間同じ下着を着なければならなくなったとき、その不快感の大半は、においによるものではないでしょうか。ジオラインの繊維には、においの元になるバクテリアそのものを減少させる銀イオンが練りこまれています。つまり、菌の増加を抑えるどころか、その数を減らすはたらきが備わっています。
● 厚みも薄手・中厚手・厚手と3種類あり、季節や用途に応じて選ぶことができます。こういった機能性下着は、アウトドアに限らず、普段の生活でも活躍します。暖房の設定温度を上げる代わりに、あたたかい下着を身につけることで、家計にも環境にも優しい暮らしを選ぶことにつながります。

ジオライン・アンダーウェアの商品一覧はこちら 薄手中厚手厚手

災害は、いつ起こるかわかりません。いざというときに安心できる下着を普段から身につけておくことも、ひとつの備えといえるかもしれません。

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近年、ヒートアイランド現象などによる集中豪雨が増え、洪水が頻発しています。都市部でも、排水能力を超える水が、舗装された路面を伝って一気に河川や下水道へ流れ込んで引き起こす「都市型洪水」など、身近な所での水害の危険性が高まっています。こういった水害から身を守るために、普段から備えておきたい商品をご紹介します。

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東日本大震災の教訓から

浮くっしょん」は、東日本大震災の津波被害で、溺死による死者が多かったことを教訓に考案されたライフジャケットです。普段はクッションとして使え、いざというときにはフローティングベストになる防災用品。身近な所に置きながら、津波や洪水などの水害に備えることができます。最大の特徴は仰向けに浮くように設計されていること。さらに、枕のように頭の後ろを支える部分があるので、万が一、気を失った場合でも、気道が確保されます。

小さな子どもを水害から守る

静岡県沼津市にある原町幼稚園・原町保育園では、2012年に「浮くっしょん」を導入しました。この幼稚園・保育園は、海からわずか500mの場所に位置しており、周辺には高台がないので、津波が来たらすぐに屋上に避難することに決めています。毎月の避難訓練で「浮くっしょん」の着用練習を繰り返しており、園児たちは年中・年長になると、自分で着られるようになるそうです。小さな子どもは大人のようには素早く行動できないので、園では、安全なところに避難してから着用するよう、マニュアルで定めています。一刻を争う事態に遭遇したとき、判断に迷わないよう、それぞれの状況に合わせた行動指針を決めておくことが大切です。

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「浮くっしょん」は、クッションとして使えるので日常の生活空間に溶け込み邪魔になりません。また、普段収納しておく場合にも、スペースをとらない利点もあります。

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普段から使うことが大切

子どもたちの様子を見守ってきた鶴谷園長先生は、「買うだけで満足せず、浮くっしょんをつけて水に浮く練習をすることが大切」と言います。小さい子の中には、水に慣れていない子どもも多く、顔に水がかかるのを嫌がる子もいます。この幼稚園・保育園では「家族で水遊びに行く時には、浮くっしょんを持って行きましょう」と呼びかけ、夏休みには自分の浮くっしょんを持ち帰らせるようにしています。
浮くっしょんは、災害時だけでなく、川遊びや海遊びにも積極的に使える商品です。“楽しい水遊び”を通して、常日頃から災害に備えていくことが大切です。

子ども用2サイズと浮くっしょんカバー



大人用フリーサイズと浮くっしょんカバー


浮くっしょんの装着方法(動画)


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テントは、就寝スペース以外に、着替えや授乳スペースとしても利用できるほか、子どものためのおもちゃや本を置いておき、子どもの居場所としても活用できます。
災害時に限ったことではありませんが、子どもたちが安心して遊んだり、勉強したりできる場所は、とても大切です。東日本大震災では、あちこちの避難所で、子どものためのスペースを設ける動きが見られました。子どもの居場所を確保することが、親たちの負担の軽減にもつながります。

季節や被災状況に応じて、屋内にテントを張って生活するというアイデアも持っておくとよいでしょう。物資の受け取りや情報交換など収容避難所の利点はそのままに、プライベート空間をしっかり確保できます。ただし、体育館や公民館などは、床からの冷えが厳しいので、マットや段ボールを敷いて断熱するなどの工夫が必要です。

非常時も、普段も役立つ「ムーンライトテント」

遊びと災害時の両方を想定して、これからテントを選ぶとしたら、「ムーンライトテント」がおすすめです。災害用に用途を限定して持っておくより、“普段は遊びで使いながら、いざというときには住居にもなる”という意識で、使いながら備えておくことが重要です。

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ムーンライトテントの特徴

居住空間が広い

山岳用テントと違い、テント内での居住性を重視し、広い空間を持つようにデザインされています。

1人用から9人用までサイズを選べる

サイズ・バリエーションが豊富なので、世帯人数に合わせて大きさを選ぶことができます。

前室スペースが広い

前室とは、雨に濡らしたくない荷物を置けるスペース、たとえれば「軒先」のようなものです。

設営・撤収が簡単

簡単に設営が行える仕様になっています。「ムーンライト」、つまり月あかりさえあえば設営できるように開発されたテントです。



より野外を快適な空間にしてくれる「タープ」

アウトドアにおける、テント生活の技と知恵

水のたまりにくい場所を選ぶ

日よけ、雨よけのために、木の下も選択肢のひとつです。ただし、落雷の危険がある場所は避けてください。

入り口は風下側に

入り口が風上を向いていると、突風で風をはらみ、飛ばされる危険があります。

張り綱を必ず張る

張り綱を張らないと、大人2人が中にいても飛ばされることがあります。

すのこやパレットを利用

床を上げることで、浸水・湿気・冷えを抑えられます。

タープを張って生活空間を広げる

タープがなければブルーシートで代用してもよいでしょう。

雨水は生活用水に

タープにたまった水は捨てずに利用しましょう。

生活テントと物資テントを分ける

テントの数に余裕があれば、用途で分けると暮らしやすくなります。

避難所のひとつとして認めてもらう

行政に働きかけます。認められれば支援物資や情報を受けやすくなります。

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キャンプのすすめ

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テントを被災時に活用するためには、普段から使い慣れておくことが大切です。テントの購入まで思い切れない場合は、モンベル・アウトドア・チャレンジ(M.O.C.)などのキャンプイベントで、テント生活を体験してみることをおすすめします。
自分たちでキャンプができるようになると、鳥の声で目覚める朝や、仲間たちとのバーベキュー、時間を忘れる焚き火、星が瞬く夜空など、これまで体験したことのなかった世界が広がることでしょう。キャンプを楽しみながら、いざというときに役立つ技術を身につけましょう。

「おすすめの快適キャンプアイテム」特集はこちら


モンベル・アウトドア・チャレンジ(M.O.C.)は、初めての方でも安心してご参加いただけます! テントの立て方、野外料理などを、楽しみながら学べましょう。

「キャンプ&クッキング」イベントはこちら

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被災時にトイレをどうするかは、速やかに解決しなければならない切実な問題です。排せつは自然な生理現象なので、我慢してはいけません。トイレに行かなくてすむようにと思って水分摂取を控えると、脱水症状や感染症、エコノミー症候群などを引き起こす恐れも生じます。

トイレは使いたいけれど、トイレの管理はしたくない―。誰しもそう思います。しかし、後回しにすればするほど目を背けたい状況に陥ってしまうのがトイレ問題。避けては通れない問題だからこそ、いちはやく解決し、安心・安全・清潔に利用できるよう、協力して準備を進めましょう。

携帯トイレを各自で用意する場合

もっとも迅速で有効な方法の一つが、避難者が各自で携帯トイレを用意しておくことです。1日か2日、携帯トイレでしのぐことができれば、その間に仮設トイレの準備を進めることができます。携帯トイレは、登山などのアウトドアに出かける際にも持参を呼びかけているアイテム。分解能力に限りのある自然を利用する場合に、少しでも自然への負荷を減らしたり、水場の水を汚染したりしないようにする目的で使用されます。排せつはトイレ設備のあるところで済ませるのが基本なので、頻繁に使うものではありませんが、アウトドアに出かける際にはザックにしのばせておきましょう。普段から使用する機会をつくっておくことで、災害時にも抵抗なく使うことができます。
また、大人用おむつを使う方法もあります。阪神・淡路大震災の支援に入った自治体職員が、トイレ不足と多忙により紙おむつを使った実績があるほか、容易にトイレに行けないカヤックの旅やレースでも実際に使われている方法です。

トイレ関連アイテム

モンベルのエコプロダクツは、アウトドアと災害時の両方で役立ちます。普段から使い慣れたものを、災害時にも活用しましょう。初めて遭遇する不安な場面では、『経験済みのこと』がひとつでもふたつでもあると、大きな助けになります。

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避難所でのトイレの運用・利用について

避難所におけるトイレ運用開始までの流れは次のようになります。

1)既設トイレが使用可能かどうかを調べる → 2)使用できない場合は、早めに「使用禁止」の張り紙を貼る → 3)仮設トイレを申請(目安は100人に1基)→ 4)仮設トイレの設置 → 5)トイレ当番を決めて運用開始

避難所を運営する人もそうではない人も、避難所でトイレを利用するためにすべきことを共有し、円滑・円満な運用を目指しましょう。

スーパーのビニール袋と新聞紙で応急トイレ

ビニール袋と新聞紙があれば、新聞紙をくしゃくしゃにしてビニール袋に入れることで、応急トイレになります。洋式トイレが水洗トイレとして使えなくても、トイレの中にビニール袋を入れれば、座って使える応急トイレになります。

大便と小便を分ける

大と小を分けておけば、処理がしやすくなります。また、一緒にためておくより臭わないというメリットがあります。

使用した紙は糞尿と分けて集め、処理をする

紙を分けておけば、汲取り式で便槽が一杯になるまでの時間を少しでも稼ぐことことができたり、水洗トイレの下水管が詰まるのを防ぐことができます。また、紙は燃やして処理することもできます。

糞便ゴミは一般ごみとは分け、処理の仕方に気をつける

他の一般ごみと一緒にパッカー車(機械式ごみ収集車)で回収すると、悲惨な事態になりかねません。自治体に処理方法を確認した上で適切に処理をしましょう。

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今年の3月で、東日本大震災から5年になります。被災地では今なお、不便な暮らしを続けている方が多く、復旧や復興に向けた努力がなされています。その一方で、被災しなかった地域では、大震災の記憶が徐々に薄れてきているのではないでしょうか。

私たちの暮らす日本という島国が、いかに災害の起きやすい土地であるかを再確認し、また、被災した方の体験談を通して、災害に遭うとはどういうことなのかを考え、備えを怠らずに生きる大切さについて、あらためて学ぶ必要があります。

災害列島の日本

日本で自然災害というと、真っ先に「地震」を思い浮かべるかもしれません。実は、日本での自然災害による死者・行方不明者は、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの大規模災害を除けば、その半数以上が土砂災害によるものです。
日本の国土は7割が山地です。また、降水量は世界平均の約2倍。急峻な地形に大量の雨が降ることで、土砂災害が発生しやすい条件が、日本の至るところに備わっていると言えます。各都道府県が発表している土砂災害の発生危険箇所は、全国合わせて約52万カ所もあるのです。
さらに、世界で起きるマグニチュード6.0以上の大地震のうち、約2割は日本で起きています。活火山も、世界に800あるうちの110が日本にあるので、災害に見舞われやすい国土であることを認識し、対策を考える必要があります。

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大切なのは「減災」

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地殻変動は地球という星の営みですから、自然災害の防止という意味での「防災」は不可能です。私たちが取り組むべきは「減災」。この国で暮らす人は誰でも、自然災害のリスクの認識と備えを持っていなければなりません。
自然災害は、そこに人がいて初めて「災害」となります。災害の起こり方は人間社会のありように応じて変化するものです。たとえば土砂災害への対策は進んでいますが、土砂災害危険箇所は増えています。住む場所が足りなくなると、崖の下や山裾などの危険地域にも、家を建てるからです。
自然と切り離すことのできない私たちの生活のどこに、災害のリスクが潜んでいるかを見極める努力も、事前に災害を減らすことにつながるでしょう。

意識と備えが命を救う

あなたの地域ではどのような災害が起こりうるでしょうか。どうしたら被害を少なくできるでしょうか。どうしたら家族を安全に守れるでしょうか。常日頃から、情報や知識の収集に努め、非常時に必要な物を備蓄し、地域や職場の避難訓練に参加するなど、災害への備えを怠りなく行うことがとても重要です。ひとりひとりの意識が変われば、救える命がひとつ、またひとつと増えていくことでしょう。

アウトドアスタイルで災害を乗り越える

災害時には、大雨、強風、道のぬかるみ、停電、広範囲に及ぶがれきの堆積などが考えられます。災害時だけでなく普段から役立ち、「ある」と「ない」とでは断然違うアイテムをご紹介します。

被災者から災害への心構えを学ぶ

NPO法人 森は海の恋人 畠山 信(はたけやま まこと)さん

震災当日、私は津波の海を泳ぎました。

2011年3月11日。大きな揺れがおさまったあと、漁業者である私は船に飛び乗り全速力で沖に向かいました。船を守るためです。しかし、途中で津波の第一波に襲われ、その衝撃でエンジンが壊れてしまいました。複雑な潮の流れの中で枯れ葉のごとく漂うことになったのです。そして死を覚悟した時でした。陸へ向かう潮の流れがあることに気付きました。決断は一瞬。とっさに海へ飛び込み、その流れから外れないように泳ぐことで何とか陸にたどり着くことができ、いまこうして記事を書くことができております。

海に飛び込む決断をした理由をよく聞かれますが、いつも「幼少の頃の自然体験」と答えています。泳いでいた時に脳裏にあったのは子どもの頃の夏の思い出でした。台風後の大波で遊んだ経験は、うねりの強さや水の重さ、水の流れの中での体の動かし方など、自然に感覚と技術を磨く結果となっていました。「安心・安全」を考えるのであれば、「危ないことをしない」のではなく、「危険の感覚とそれを回避する技術の向上」を目指すべきなのだと思います。もちろん、台風後の海で遊べと言っているわけではありません。さまざまな体験を通して、その感覚と技術を学ぶべきだと思うのです。キャンプなど野外活動の知識と技術は身を守る第一歩といえます。シートとロープでタープが作れるかどうか、実際に経験しておくといざという時に必ず役に立つことでしょう。

また、大きな自然災害にあっては個人の力で解決できないことが多いのも事実です。東日本大震災を受け、「次なる震災への備え」がにわかに叫ばれておりますが、今回の震災では「コミュニティー力」(日頃からの人付き合い)が大きな威力を発揮しました。町内会のお祭りやイベントなど、地域の活動において段取りの難しさなどを経験しておくことで、いざという時の情報伝達や協力体制がスムーズになります。

普段からの心構えや準備が何よりも重要なのです。

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災害時に出くわす状況は、一人一人、一家族一家族ごとに異なります。災害に備えるうえで大切なことは、「しっかり想像力を働かすこと」。
子どものために、家族のために、以下の3つの場面を想定しておきましょう。

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普段からしておきたいこと

ハイキングやキャンプなど、普段から野外での活動を経験しておこう。

災害時の心得

できるだけ安全に子どもを避難させるために。

被災後に心掛けたいこと

家族の役割を想定し練習しておこう。いつも以上にお互いが心の支えになることも忘れずに。

普段からしておきたいこと

災害は、「慣れない事態」なので、いざ出くわした時、大人も子どもも慌ててしまいます。「慣れないこと」にうまく対処できないのは当たり前。ハイキングやキャンプなど、普段の遊びに取り入れて、いざというときに役立てましょう。

低山へのハイキング

地域によっては、生活エリアの道路のほとんどが舗装されています。舗装路しか歩いたことがない子どもは、でこぼこ道がうまく歩けないことがあります。災害時、がれきを乗り越えたり山道を歩いたりできるように、家族でハイキングに出かけ、不整地歩きに慣れましょう。足をしっかりサポートする靴も慣らしておく必要があります。

子ども用ハイキング、トレッキング靴

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キャンプ

電気・ガス・水道を使わずに一晩過ごす「サバイバルナイト」。災害時には停電になることが多く、建物によっては水道も使えなくなります。まさにキャンプと似た状況です。キャンプを経験したことのあるご家庭は、その経験が災害時にそのまま役に立ちます。
キャンプをしたことのないご家庭や、お子さんがまだ小さい場合は、家の中で野外生活のまねごとをしてみましょう。非常食の賞味期限切れに合わせて行えば一石二鳥です。非常食を晩ごはんにして、味、量、食べやすさ、好みなどをチェックします。水分がないと食べにくい食品は、災害時の備えとしては向きません。実際に試してみることで、細かい点にも気づくことができます。

暗闇に慣れておく

暗闇が苦手な子は、暗闇に慣れておくことも大切。ヘッドランプやろうそくの明かりのもとでカードゲームをして過ごすなど、楽しみながら経験を積み重ねていきましょう。また、ライトなど、停電時に必要になるものをすぐに取り出せるよう、日頃から所定の位置に置くことも大切です。暗闇の中で取りに行くこと自体をゲームにして、子どもにチャレンジさせてみるのも面白いかもしれません。

和式トイレを子どもに使わせておく

最近は洋式トイレが多いため、和式トイレが苦手な子もいます。災害時は和式トイレしか用意できないこともあるので、遊びに出掛けた先に和式トイレがあれば、積極的に使わせておくなど、日頃から和式トイレにも慣れさせてあげてください。

災害時の心得

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おんぶやだっこで避難

避難する時は、歩ける子であっても、なるべくおんぶやだっこをして、子どもが怪我をするのを防ぎ、子どもとはぐれてしまわないようにします。その際、靴は必ず履かせておきます。ヘルメットや帽子で頭も保護しましょう。
また、可能な限り悲惨な光景を見せないようにします。子どもの小さな心には、災害時の光景は大人以上にストレスとなります。子どもは自分の思いなどを大人ほどうまく表現できません。後々眠れなくなったり、ふとしたことで思い出したりすることにつながります。帽子やフードで、時には視界を遮ってあげることも必要です。

非常時も、普段も役立つおすすめアイテム 「ベビーキャリア」

避難時は、なるべく両手を空けておきたいものです。とはいえ、子どもがいる家庭は、子ども用の荷物もあり大変です。そんな時、「ベビーキャリア」があると便利です。ベビーキャリアは「子どもと山に行きたい」というモンベル社員の思いが形になった商品ですが、災害時にも役に立ちます。子どもの着替え、おむつ、おしりふき、タオル、ビニール袋、食料、水など、非常時に必要なものを入れてしまっておくようにすれば、いざというとき、子どもを乗せてすぐに避難できます。

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被災後に心掛けたいこと

子どもをぎゅーっと抱きしめて

東日本大震災が発生した日、親と離れ離れで一晩を過ごした幼稚園の子どもたちが、親に会うまで泣いたりぐずったりしなかったという話を聞きました。小さな子であっても災害という非常事態を理解し、大人たちを困らせないようにじっと我慢することがあります。
兄弟姉妹がいる場合は、上の子ほど我慢するようです。避難生活で親も精いっぱいですが、子どもたちもがんばっています。被災後は先の見えない生活が続き、子どもの相手をする余裕がないかもしれませんが、しっかり抱きしめてあげてください。上の子にも、下の子と同じように甘えさせてあげてください。

子どもにも役割を

年齢に関わらず、人は「役割」を与えられると、やる気や活気が出るものです。ゴミ出し、配膳の補助、お年寄りと時間を過ごすことなど、子どもにもできる役割を見つけて積極的に手伝ってもらいましょう。
アウトドアでの経験と、過去の教訓から得た知恵を生かし、大変な状況も力を合わせて乗り越えていきましょう。

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2014年2月、関東・甲信・東北地方を中心に発生した豪雪は、各地に大きな被害をもたらしました。内閣府の発表によると、2月14日から16日の3日間で、全国で、死者26名、負傷者701名、家屋被害679棟の被害が生じました。孤立集落が多数発生したことも記憶に新しいと思います。また2013年には、暴風雪から娘をかばって父親が凍死するという痛ましい事故が北海道でありました。

人間は、自然の力にはかないません。しかし、一つ一つの事例を検証すると、避けられた被害もあります。近年の異常気象で、自然の脅威はより一層、増しているといえます。これからは単に過去の事例から学ぶだけにとどまらず、地球環境そのものが変わりつつあることを念頭において、さまざまな災害への対策を練っていく必要があります。

異常気象がもたらす冬の大雪に関するリスク、「雪下ろし中の転落や落雪」、「自動車内での一酸化炭素中毒」、「低体温症」について考えてみます。

知っておこう! 降雪のメカニズムと時期

日本海側で降る雪と太平洋側で降る雪とでは、降り方のメカニズムと時期が異なります。日本海側に降る雪は、特に真冬に注意が必要です。シベリアから強い寒気を伴った季節風が吹き寄せると、日本海の上空で大気が温められて水蒸気を含み、雲が発生します。その後、本州の脊梁山脈に当たり上昇気流が発生することで、雲が発達して日本海側に大雪をもたらします。
一方、太平洋側の雪は、主に春先に降ります。西高東低の冬型の気圧配置が緩み、本州南岸を低気圧が東進する際、まだ気温が低いために、平野部でも雪になります。

絶対に避けたい! 死亡事故

何としても避けなければならないのは、人的被害です。大雪による死亡事故には、雪下ろし中の転落、落雪による埋没、倒壊家屋の下敷き、車内での一酸化炭素中毒、低体温症などがあります。死者の多くは高齢者です。単独作業中の事故や、安全確保が不十分だったことによる事故が数多く報告されています。
死亡事故を未然に防ぐために、最低でも以下のポイントは知っておきましょう。

雪下ろしの中の死亡事故を避ける

雪が降り続き、家屋などの屋根に大量に積もると、その重みで最悪の場合、家屋が倒壊してしまう可能性があります。そのため、屋根に積もった雪をショベルなどで下ろす必要がでてきます。安全に作業を行うために次の点に注意しましょう。

1人で作業をしない

屋根からの滑落時など、助けを求めることが困難となるため、最低でも2人以上で行うようにしましょう。

見張り役を立て、危険な作業をしていないか、客観的に判断・忠告する

作業に集中しすぎると、危険な状況を冷静に判断できなくなってしまいます。

はしごをしっかり固定する

屋根に上るために必要な道具ですが、使い方を間違えると命取りになります。取り扱い説明書などを熟読し、事前に訓練を行うことで重大な事故のリスクを軽減できます。

命綱やヘルメットを用い、安全確保を怠らない

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車内での一酸化炭素中毒を防ぐ

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一酸化炭素中毒を防ぐ最も有効な手段は、エンジンを切ること。そのためには、防寒着や寝袋を車内に常備し、万全の防寒対策がとれるようにしましょう。

やむをえずエンジンをかける場合

■ 排気ガスの逆流を防ぐため、排気管出口が雪でふさがれないよう、十分注意する。
■ 窓を開けても、風向きによっては換気されないことを認識しておく。

注意! 雪に車が埋まっていれば、一酸化中毒の危険が高まります

■ エアコン設定で「外気導入」にしていても、外気取入口が雪でふさがっていれば危険です。
■ 同じく「内気循環」にしていても、隙間から排気ガスが車内に入り込み危険です。

低体温症による死亡事故を防ぐ

体温が、正常な活動を維持するのに必要な水準を下回った時に生じるさまざまな症状を、「低体温症」と言います。
車で移動中、ガス欠や暴風雪による視界不良で停車し、徒歩での移動を試みたが、十分な防寒着を身につけていなかったため動けなくなり、低体温症で亡くなるケースがあります。また、降雪により道の端が分からず、側溝に落ちたり斜面を滑落するなどして動くことができなくなり、命を落としてしまうケースもあります。

低体温症による死亡事故のリスクを軽減する方法

■ 暴風雪の危険がある時には外出を避ける。
■ 車のガソリンは満タンにしておく。
■ 動けなくなった場合、暴風雪の中での徒歩移動はせず、救助を待つ。

やむを得ず外出する場合は、十分な防寒着を身につけましょう。

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車内に備えておきたい防寒アイテム



子ども用の防寒アイテム

大雪時に役立つ便利なアウトドア・アイテム、「スノーショベル」と「スノーシュー」

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冬の休日に家族でスノーフィールドに出かけ、スノートレッキングなどを楽しみながら、雪やスノーショベルやスノーシューなどの道具に慣れておけば、突然の大雪にもあわてることなく、余裕を持って対処できるようになります。雪が積もった場所は、歩きづらく、行動も制限されがちですが、そういう時こそ、便利な道具の出番です。楽しみながら、いざというときに備えましょう。

道具の使い方から雪のフィールドまで、楽しみながら学ぶなら、モンベル・アウトドア・チャレンジ(M.O.C.)のアウトドアイベントに参加してみましょう!

スノーシューイベントはこちら

素早く組み立てできる「スノーショベル」



深い雪の上を歩くために必要なアイテム「スノーシュー」


共助による地域除雪のすすめ

日本海側の豪雪地帯には、過疎・高齢化した集落が多く、高齢者が一人で雪下ろし作業をせざるを得ない現実があります。これは、一朝一夕に解決できる問題ではありませんが、地域として取り組むことで、改善策は見つかります。除雪を個々に行うのではなく、地域で一斉に行ったり、除雪ボランティア登録制度を設け、域内外から除雪の担い手を確保したりと、地域で協力し合いながら、安全に除雪作業を行いましょう。

これだけは確認しておこう! チェックリスト

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阪神淡路大震災と東日本大震災での経験から生まれた、モンベルならではの災害対策アイテム

「アウトドア用品が災害時にも役立つ」ということが認識されつつある昨今。モンベルは、アウトドア用品の開発ノウハウを駆使して、災害時に役立つ防災セットやライフジャケットを提案してきました。 防災用品の特集はこちら>>