輪島塗 製造 販売
塗師屋 藤八屋
明治中期に塗師屋として、輪島に創業。古き良き伝統を感じながらも、現代の住空間に調和し、暮らしの中で使いやすい輪島塗製品を手掛ける。
https://www.tohachiya.com/
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石川県能登半島で輪島塗製造を手掛ける藤八屋(とうはちや)と協力し、新しいアウトドア用食器「野漆器」が生まれました。 サトウキビの搾りかすと成長の早い竹の繊維を原料とする紙製の器に生漆(きうるし)を塗布しています。 漆器の風合いを持ちながらも軽く、コンパクトに持ち運べるため、アウトドアで、日常で、漆器を気軽にご利用いただけます。
日本が誇る伝統工芸、輪島塗
輪島塗は石川県輪島市で作られる漆器で、日本を代表する伝統工芸のひとつです。貴重な漆をぜいたくに塗り重ねて仕上げる漆器は、堅牢さと優美さを併せ持ち、永く使える器として親しまれてきました。
明治中期にこの地に創業した「藤八屋」は、地域の職人を束ね、輪島塗の製造販売を行う塗師屋(ぬしや)のひとつ。国内外の名店(鰻、寿司、蕎麦など)に長年業務用漆器を納めています。3代目の塩士正英(しおじまさひで)さんは、輪島塗の古き良き伝統を守りながらも、「現代の暮らしの中で気軽に使える漆器を」という想いのもと、新たなスタイルの漆器の開発も手掛けています。
伝統とアウトドアが融合した、新しい漆器のかたち
輪島塗の丈夫さや美しさを追求するものづくりは、創業からのモンベルのコンセプトである「Function is Beauty(機能美)」とも重なるものがあり、2023年から「アウトドアでも気軽に使える漆器」の共同開発に取り組んできました。
そうして形になったのが、紙製の食器に漆を塗布した「野漆器」です。天然素材のみで作られる輪島塗と同じく、原材料はすべて自然由来のもの。漆のもつ天然の抗菌作用は、アウトドアでの衛生対策にも役立ちます。さらに、軽くて重ねられるため、どこへでも気軽に持ち運ぶことができます。
一方で、紙の器は柔らかく、塗装の際には注意が必要です。「木と違い、力の入れ具合を工夫する必要がありました」と塩士さんは話します。力加減を見極めながら、ひとつひとつ手作業で仕上げる──そこには、輪島塗の職人技がしっかりと生きています。
震災からの復興と、輪島塗の伝統をつなぐために
しかし製品化を進めていた2024年1月に、能登半島地震が発生。その後の火災で藤八屋の本店は全焼しました。さらに9月、能登半島を記録的な豪雨が襲い、被害は拡大しました。地震から1年以上が経ちましたが、「まだまだ作業環境は万全ではありません」と塩士さん。それでも街の復興と伝統技術の継承のために、倒壊を免れた工房で製造に励んでいます。
そして、今年ついに野漆器が完成。塩士さんは「この器が、漆と縁のなかった人との懸け橋になってくれれば」と話します。
受け継がれてきた技とアウトドアが融合した「野漆器」。ぜひ店頭で手に取って、漆の質感や色合い、そして軽さを実感してみてください。
① 器の原料はサトウキビの搾りかす(バガス)と竹の繊維
② 原料を水で溶かして成形した紙製の器
③ 漆の木から採取した樹液をろ過し、木の皮などを取り除いた状態の生漆
④ 職人により漆が丁寧に塗りつけられていく
⑤ 塗った漆を布ですり込んで拭きとる「拭き漆」。紙の素材感が生きた温かみのある仕上がりに
⑥ 乾燥させた後、塗り重ねることで深みと強度が増す。紙製だが洗って繰り返し使える
輪島塗 製造 販売
塗師屋 藤八屋
明治中期に塗師屋として、輪島に創業。古き良き伝統を感じながらも、現代の住空間に調和し、暮らしの中で使いやすい輪島塗製品を手掛ける。
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