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はっ水性を維持して、製品を長く使おう

2024/3/19

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環境に配慮したはっ水成分への切り替え

 アウトドアウエアの重要な機能として、水を弾く「はっ水性」があげられます。ゴアテックスやドライテックなどの防水透湿膜(外から水を通さず、衣服内の水蒸気を発散する膜)を使ったレインウエアも、はっ水性が落ちてウエアの表面が水分で塞がってしまうと、本来の性能を発揮できません。
 モンベルでは2015年を境に製品に使用するはっ水成分を変更しました。それまではC8と呼ばれるフッ素系のはっ水成分が主流でしたが、環境や人体へ悪影響を及ぼす可能性があることから、同じフッ素系でも環境負荷の少ないC6という成分に切り替えています。
 さらに2020年からはフッ素化合物(PFC)を一切使用しない素材への切り替えを進めており、現在までにトレッキングパンツや中綿入りウエア、スリーピングバッグなど全商品の約6割がPFCフリー素材になっています。

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 ただし、フッ素を使用しないはっ水剤は、初期性能はフッ素系と遜色ないレベルまで近づいているものの、耐久性に劣ります。皮脂や油汚れを弾く「はつ油性」が低いため、それを媒介として生地が保水してしまうリスクがあります。これを防ぐためには、こまめに洗濯してウエアに付着した汚れをしっかり落とすことが重要です。さらに乾燥機やアイロンなどで熱を加えることで、はっ水成分が元の安定した状態に戻り、はっ水性を保つことができます。
 汚れの付きにくいフッ素系のはっ水成分は魅力的ですが、それらを使い続けることでアウトドアを楽しむ環境自体を損なっては本末転倒です。こまめにメンテナンスを行いさえすれば、アウトドアウエアの性能と環境負荷軽減は両立することができます。

豊かな自然環境を次世代へ引き継ぐため、フッ素を使わないはっ水剤にご理解いただければ幸いです。

※C8、C6はPFCに含まれるカーボン(炭素)の数を示しており、数が少ないほど環境負荷が減少します。

はっ水加工の重要性

生地の保水を防ぐ


はっ水加工は、生地表面のはっ水基が水をはじくことで、生地の保水を防いでいます。はっ水基が汚れや摩擦で倒れると、本来のはっ水性能が発揮できません。

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はっ水性の低下によって、体温が奪われる


はっ水性が落ちた状態では生地の保水量が増え、その水が気化する際に熱を奪って体を冷やしてしまいます。生地の表面が水の膜で覆われるため、透湿性も発揮できず、ウエア内の結露につながります。

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はっ水性が落ちたウエアでは温度低下が見られる(サーモグラフィーを使用した実験)

はっ水性を維持するためのポイント

【POINT 1】まずはこまめに洗濯を!


はっ水性を維持するために重要なのは、洗濯や部分洗いで汚れを落とすことです。汚れを取り除いた後に、乾燥機やアイロンで熱を加えることで、はっ水基が再び起き上がり、水をはじくようになります。こまめな洗濯は生地の劣化も遅らせることができ、製品の寿命を延ばすことにもつながります。

アウトドア製品の洗濯には、高機能素材の性能を長持ちさせる専用の洗剤がおすすめです。

アウトドア製品の洗濯に適した洗剤

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O.D.メンテナンス マルチクリーナー 300mL
防水透湿性素材やはっ水加工を施した繊維製品全般の洗濯に適した洗剤です。中性なので繊維を傷めることなく汚れを落とします。

ダウンや化繊綿製品の洗濯に適した洗剤

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O.D.メンテナンス ダウンクリーナー 300mL
ダウンや化繊綿を使用した中綿入りウエア、ギアの洗濯に適した洗剤です。汚れを落とすことでロフトを復活させ、保温力が回復します。

さまざまな製品のお手入れ方法をご紹介しています。

メンテナンスが難しいと思われがちなアウトドア用品も、専用のクリーナーやはっ水材剤を利用すれば簡単にお手入れできます。
製品のお手入れ・洗濯について



【POINT 2】洗濯と熱処理だけではっ水性が回復しなくなったら...


洗濯と熱処理だけではっ水性が回復しなくなったら、はっ水剤を使用するタイミングです。モンベルのメンテナンス用はっ水剤はすべてフッ素を含まないPFCフリー製品です。

手軽に塗布できるスプレータイプ

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レインウエアやテントまで幅広く使用できます。一度にかけすぎず、均一に重ねて塗布すると効果的。必ず風通しの良い屋外で使用してください。

部分的に加工できるリキッドタイプ

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吸水加工が施された裏地を避けて、表地だけにはっ水加工したい場合などに有効。塗布後に乾燥機やドライヤーで熱処理が必要です。

全体に加工できるつけ込みタイプ

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つけ込みタイプは複数の製品をまとめてはっ水加工する際にも便利。ムラなく全体に加工できます。乾燥機やドライヤーで熱処理が必要です。
吸水加工が施された製品や中綿入り製品には使用できません。

各種メンテナンス用品をご用意しています。

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はっ水剤やクリーナー以外にも、補修シールや接着剤などのメンテナンス用品をご用意しています。また、バックルやストラップなどのスペアパーツやテントのポールなどの部材も取り扱っています。

メンテナンス製品一覧

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