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ヘッドランプは夜間の行動に欠かせないアイテムですが、日帰りのトレッキングやハイキングにおいても必需品です。日が短い季節だと早朝の薄明かりの中で行動するシーンもあり、さらに予期せず下山が遅れてしまったときでもヘッドランプさえあれば歩くことができます。
「明るさ」の定義や、光の色、防水性など、アウトドアの必需品「ヘッドランプ」を選ぶ際のポイントを解説します。
ヘッドランプを選ぶポイント
ヘッドランプにはさまざまな種類があり、アウトドア向けのものから一般家庭の防災用まで多岐にわたります。アウトドア・アクティビティでの使用を考える場合は、以下の4つのポイントをおさえておきましょう。
1.明るさ
光が届く距離【照射距離】
光の届く距離は照射距離で表され、0.25ルクス(満月の明かりと同等照度)以上で照らすことのできる距離を指します。しかし、実際のフィールドでは霧や雨などの天候、地形の傾斜、障害物によって照らせる距離がもっと短くなることがあります。
明るさを示す値【ルーメン】
明るさや光の量を示す単位としてはルーメン(lm)が一般的です。しかし、ルーメンの数値が大きいヘッドランプが必ずしも遠くまで照らせるとは限りません。
同じルーメン数のライトでも、光の出口の角度(照射角度)を絞った方が光の束が集中し、より遠くまで照らすことができます。また、逆に手元だけを広く照らしたい場合は、照射範囲が広いライトが便利です。モンベルのヘッドランプは遠くまで見やすい照射モードと手元が見やすい照射モードの2つを備えています。
登山で使用するヘッドランプはルーメンの数値だけではなく、照射距離も考慮して選びましょう。最低でも30m、夜間の行動が必要なシーンでは50m以上の照射距離のモデルがおすすめです。
スマートフォンのライトで代用できる?
スマートフォンの場合、常に片手で持っておく必要があるので、登山道での歩行を考えると手がふさがってしまい危険です。また、緊急の連絡手段としてバッテリーを温存しておかなければならない状況で、ライト機能を使用するのはあまり良い方法とはいえません。 ヘッドランプであれば、両手が使えるだけでなく、視線の方向をしっかりと照らせます。光量や光の向きも簡単に調節できるので、緊急用としてはもちろん、夜道を歩かざるを得ない状況でも役立ちます。
2.光の色による効果
白 色
陰影がしっかりと視認でき、地形の起伏などの確認に適しているため、登山の行動中におすすめ。
電球色
目に優しく温かみがあるため、テント内での食事や手元灯、ほかの登山者もいる山小屋でも使いやすい。
赤 色
目への刺激が少ないために、紙の地図を見ても目がくらみにくい。暗順応にかかる時間を短くでき、天体観測や動物観察などにもおすすめ。
モンベルのヘッドランプは一部のモデルを除いて電球色スタート。まぶしくないので点けた瞬間目がくらみにくい仕様です。また山小屋やテント場では、ほかの登山客への配慮にもなります。
3.防水性
ヘッドランプには雨などによって濡れしまっても問題なく動作する防水性も必須です。ヘッドランプの防水性能はIPコード(IPXX)で表示されるのが一般的です。防水性能は末尾の数字で表され、無保護の0から8段階で保護等級が設けられています。
アウトドアでは、雨の水滴や結露から守れるIPX4(保護等級4:あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影響を受けない)以上のものがおすすめです。
IPX6は保護等級6(あらゆる方向からの水の暴噴流によっても有害な影響を受けない)性能を持っており、登山におけるあらゆる天候下で安心して使用できます。※完全防水ではありません。
マルチパワーヘッドランプシリーズはIPX8、コンパクトマルチランプ、バイオライトのヘッドランプシリーズはIPX4です。
4.給電方法
ヘッドランプの給電方法は乾電池タイプとUSBで充電できるリチャージャブルタイプがあります。
乾電池タイプ
乾電池タイプは、比較的安価なモデルが多いことと、電池は山小屋や町中などで乾電池を手に入れやすい点がメリット。またニッケル水素電池やリチウム電池などの充電式の電池も使えるので、ランニングコストを抑えることもできますが、電池の減少に伴い光量が徐々に落ちるデメリットもあります。
リチャージャブルタイプ
USBで充電できるリチャージャブルタイプなら、モバイルバッテリーを携行すればいつでも満充電にすることができるので、電池の減少に伴う光量不足や、バッテリー残量を気にせず使用できます。充電中は使用できないモデルもあるので、充電のタイミングには注意が必要です。
明るさと照射時間の比較イメージ
乾電池タイプが照射時間、つまり電池の減少とともに光量が徐々に減少するのに比べ、リチャージブルタイプは2つのモードにより一定の明るさを維持し続けます。バッテリー残量が豊富な間は所定の明るさを維持し続けるコンスタントモードで点灯し、バッテリー残量が減少すると光量を落とし、歩行可能な明るさを維持し続けるリザーブモードになります。
充電池と乾電池の両方を使えるハイブリッドモデルもご用意
専用バッテリーと乾電池、両方を使うことができるハイブリッドモデルもご用意しています。ハイブリッドモデル専用バッテリーのスペアを複数持ち歩けば、充電不要で長い時間、一定の明るさを保って行動できます。
ヘッドランプのラインアップ
使用シーンで選ぶ
夜の行動を前提とした、大光量モデル
早朝や夜間の行動が行程に含まれている場合におすすめのモデル。登山に適したメインライトであれば照射距離が50m以上あると安心です。
天体観測や動物観察などに適したモデル
赤色LEDを搭載し、暗闇での目への刺激が少なく、観察の妨げになりにくいモデル。パワーヘッドランプは乾電池式、マルチパワーヘッドランプはハイブリッドモデルです。
給電方法で選ぶ
軽量・コンパクトモデル(乾電池式・コイン電池式タイプ)
キャンプシーンや夜の散歩におすすめなモデル。登山中の予備ライトとしてもおすすめです。
電池不要で使いやすい、リチャージャブルモデル
USBで充電できるので、電池交換が不要で繰り返し使用できます。モバイルバッテリーからの充電も可能。
バッテリーと乾電池、両方が使えるハイブリッドモデル
バッテリーと乾電池、両方を使うことができるハイブリッドモデル。※マルチパワーヘッドランプには、リチャージャブルパワーバッテリー(別売り)以外のバッテリーは使用できません。
ヘッドランプの機能比較
モデル | EXパワーヘッドランプ | リチャージャブル パワーヘッドランプ | パワー ヘッドランプ | パワーヘッドランプ ネイチャーガイド | マルチパワー ヘッドランプ | マルチパワー ヘッドランプ ネイチャーガイド | コンパクトヘッドランプ | コンパクト マルチランプ | バイオライト ヘッドランプ 750 | バイオライト ヘッドランプ 330 | バイオライト ヘッドランプ 200 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
特長 | 圧倒的な明るさを誇る大光量モデル | 電池不要の充電式モデル | 夜の山でも十分な高機能モデル | 天体観測などに便利な赤色LED搭載モデル | 専用バッテリーと乾電池両方使えるモデル | 天体観測などに便利な赤色LED搭載モデル | 電池一本で明るいコンパクトモデル | 手元を照らすのに便利な広角レンズモデル | ブランド:BioLite(バイオライト) 激しいアクティビティでも非常にずれにくく快適な装着感を追求した、独自の3Dスリムフィットデザインのヘッドランプシリーズ |
||
点灯 モード |
*2 | *2 | *2 | ||||||||
最大光量 | 700 lm | 300 lm | 300 lm | 300 lm | 60 lm | 35 lm | 500 lm バーストモード時:750 lm |
330 lm | 200 lm | ||
最大照射 距離 |
125 m | 70 m | 70 m | 60 m | 38 m | 11 m | 130 m | 75 m | 50 m | ||
照射時間 (High) |
3.5 時間(700lm) | 15 時間(300lm)*1 (C:3 時間 / R:12 時間) |
40 時間(300lm) | 単4乾電池20時間(300lm)、専用バッテリー3時間*1 (C:2 時間 / R:1 時間) |
27 時間(60lm) | 17 時間(35lm) | 2 時間(500lm) | 3.5 時間(330lm) | 3 時間(200lm) | ||
照射時間 (Low) |
144 時間(30lm) | 36 時間(40lm)*1 (C:25 時間 / R:11 時間) |
90 時間(40lm) | 単4乾電池70時間(40lm)、専用バッテリー25時間 (C:21 時間 / R:4 時間)*1 |
72 時間(20lm) | 60 時間(10lm) | 48 時間(10lm) | 150 時間 | 40 時間 | ||
照射時間 (電球色) |
- | 60 時間*1 (C:60 時間 / R:0 時間) |
120 時間 | - | 単4乾電池120時間(10lm)、専用バッテリー35時間 (C:35 時間 / R:0 時間)*1 |
- | 115 時間 | - | - | - | - |
給電方法 | 単3電池 4本 / モバイルバッテリー給電 | USB充電式 | 単4電池 3本 | 単4電池 3本または専用バッテリー | 単3電池 1本 | 単4電池 1本 | USB充電式 | ||||
防水規格 | IPX6 | IPX8 | IPX6 | IPX4 | |||||||
重量 (電池含む) |
263 g | 86 g | 85 g | 95 g | 69 g | 32 g | 150 g | 69 g | 50 g |
*1 C=コンスタントモード時 / R=リザーブモード時
*2 HIGHがスポットモード、LOWがワイドモードとなります。それぞれのモードに調光機能を搭載。
ヘッドランプがランタンに早変わり!
ヘッドランプに覆いかぶせるだけでランタンに早変わりする、新発想の超軽量コンパクト・ランタンシェードです。半透明で柔らかなシェード本体をヘッドランプにかぶせると、目に優しい光が広範囲に広がります。
テント内の照明や卓上の光源としても使えるため大変便利です。
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